70坪は2世帯以上が住める2~3階建ての住宅やアパート、店舗など、一般的な住宅の2倍以上の広さがあります。

木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造といった建物構造によって解体工事の規模や費用は異なります。建て替えや売却、土地活用を検討する際に解体費用の把握は重要です。

70坪の家解体相場の目安

70坪の家解体相場の目安として建物の構造別に算出しました。

  • 木造:2万円〜4万円/坪、約140万円〜280万円
  • 鉄骨造:3万円〜4万円/坪、約210万円〜280万円
  • 鉄筋コンクリート造:4万円〜6万円/坪、約280万円〜420万円

延べ床面積に坪単価を掛けて概算しますが、地域差や立地条件によっても変動します。

 

建物の解体工事費用は、坪単価で見積り出来るので「建屋解体工事費」についてはある程度一定ですが、その他費用については建物や土地の状況で変わってきます。

また、相場は地域差があり、東京が平均より2割ほど高く、一方で九州と北海道は平均より2割ほど低いという傾向があります。

本州では、都市部と郊外・東京寄りかどうかで多少違いはあれど、おおむね一定の相場でした。

木造住宅の解体費用相場

木造住宅は最も一般的な構造です。解体工事の坪単価は2万円〜4万円で、70坪の場合は約140万円〜280万円が目安となります。

木造は他の構造に比べ解体が容易なため、費用を抑えられる傾向にあります。

ただし、古い木造住宅では、補助金制度を利用できる場合があるので、自治体に確認することをおすすめします。

鉄骨造住宅の解体費用相場

鉄骨造は、軽量鉄骨造と重量鉄骨造の2種類に分けられます。

軽量鉄骨造の坪単価は3万円〜3.5万円、70坪で約210万円〜245万円が相場です。一方、重量鉄骨造は3.5万円〜4万円で、70坪の場合は約245万円〜280万円となります。

鉄骨造は木造に比べ解体に手間がかかり、重機の使用も必要となるため、費用が高くなる傾向があります。

鉄筋コンクリート造の解体費用相場

鉄筋コンクリート造(RC造)は最も丈夫な構造で、解体が難しい分、費用も高額になります。

坪単価は4万円〜6万円、70坪の建物では約280万円〜420万円が目安です。

RC造の解体には大型の重機が必要で、狭小地などでは使用が制限され、手作業が増えることで費用が割高になるケースもあります。

解体費用の内訳

解体費用の内訳について解説します。

費用の中で最も高い割合を占めるのは、当然建物を解体工事する費用なのですが、足場などに思ったよりお金が掛かります。

とはいえ、これらの費用について詳しくなる必要はないので、不当に高い見積りに気がつくレベルで見ておけばOKです。

仮設工事費用

仮設工事は、本体工事に着工する前の準備段階で行われます。内訳は、足場の設置、養生シートの設置、仮設トイレの設置、工事用の電気・水道の設置などがあります。安全に解体作業を進め、近隣への騒音や粉塵の影響を最小限に抑えるために必要な工事です。仮設工事費用の割合は全体の1〜2割程度です。

解体工事費用

解体工事費用は、建物本体の解体にかかる費用で、重機を使った解体作業や手作業による解体、廃材の集積・積み込みなどが含まれます。構造別の坪単価に基づいて算出されるのが一般的で、木造で2万円〜4万円/坪、鉄骨造で3万円〜4万円/坪、RC造で4万円〜6万円/坪となります。解体工事費用は全体の3〜4割を占める重要な項目です。

廃棄物処分費用

廃棄物処分費用は、解体工事で発生した廃棄物を適切に処理するための費用です。廃棄物の種類としては、木くず、コンクリートガラ、金属くず、ガラス・陶磁器くず、廃プラスチック、石膏ボードなどがあります。これらは産業廃棄物として扱われ、種類ごとに処分費用が異なります。例えば、木くずの処分費用は1立米あたり5,000円程度、コンクリートガラは5,000円〜6,000円程度です。廃棄物処分費用は、全体の4〜5割を占めます。

整地費用と諸経費

整地費用は、解体後の敷地を更地にするための費用で、重機を使った整地作業や砕石の敷き均しなどが含まれます。整地の仕上がり具合によって費用が変動しますが、全体の1割程度を占めるのが一般的です。諸経費には、重機の回送費、各種申請手続きの手数料、家屋調査費用などが含まれ、これらを合わせて全体の1割程度となります。

解体費用が高額になるケース

解体費用が高額になるケースは、解体工事の行程が複雑になったり、手間が掛かったりといったことが要因です。

解体工事費用の内訳同様に、それぞれについて詳しくなる必要はありませんが、不当に高い見積りに気がつくぐらいには知っておきましょう。

首都圏など都市部

首都圏をはじめとする都市部では、地方に比べて解体費用が割高になる傾向があります。

これは、都市部の職人の人件費が高いことや、重機のレンタル料が高いこと、また、狭小地が多く、隣家との距離が近いため、安全対策や騒音・振動対策により手間がかかることが理由として挙げられます。

都市部の場合、坪単価が地方より2割〜3割程度高くなるケースがあります。

地中埋設物撤去

地中埋設物とは、古い建物の基礎や浄化槽、配管など、地中に埋まっている構造物のことを指します。これらの撤去が必要な場合、追加料金が発生します。地中埋設物の存在は事前の調査でも確認が難しいケースがあり、工事中に発見されると、撤去費用が当初の見積りに上乗せされることになります。

撤去費用は、埋設物の種類や量によって大きく異なりますが、50万円〜100万円程度となるケースが多いようです。

狭小地や重機使用効率の悪い場合

敷地が狭く、大型の重機を使用できない場合や、隣家との距離が近く、重機の稼働に制限がある場合は、手作業の割合が増え、解体費用が割高になります。手作業は、重機を使う場合の2倍以上の時間を要するため、その分、人件費がかさみます。

また、狭小地や住宅密集地では、重機の搬入・搬出に時間がかかり、その分の費用も発生します。手作業主体となる場合は、坪単価が2割〜5割程度高くなるケースがあります。

廃棄物量が多い

家の中に大量の家財道具や廃棄物が残されている場合、その処分費用も解体費用に上乗せされます。特に、アスベストや PCB 含有機器などの有害な廃棄物が含まれる場合は、専門の処理が必要となり、高額な処分費用がかかります。また、家の解体だけでなく、外構の解体でも、廃棄物量が多いと費用が高くなります。ブロック塀や門柱、物置、ウッドデッキなどの解体で出る廃棄物の量が多ければ、その分処分費用も増大します。廃棄物の量が多い場合は、坪単価が1割〜3割程度高くなるケースがあります。

アスベスト含有建材

アスベストは、吸引すると肺がんや中皮腫などの健康被害を引き起こす危険な物質です。アスベストを含む建材は、1980年代以前の建物で使用されていることが多いため、古い建物の解体では、アスベスト調査が必要となります。アスベストが含まれる場合は、専門の業者による除去作業が必須で、その費用は高額になります。1平米あたり2万円〜8.5万円程度が相場で、70坪の建物の場合、全体でおよそ200万円〜400万円の追加費用がかかるケースもあります。

解体費用を抑えるポイント

解体費用を抑えるポイントは、ちょっとした使える知恵を活用するというものです。

この中で一番重要なのは、相見積もりをすることであり、不当に高い見積りを出す業者を避けることで、適正な工事費用の業者へ発注することに役立ちます。

これは逆に安すぎる業者に発注して、後から追加で見積りを出されるケースや、質の悪い工事で後からまた工事しないといけないようなケースも避けられる点があります。

つまりは、一時的に費用を安くするという点にも注意が必要ということです。

複数の解体業者から見積もりを取る

1社のみでは相場が分からないため、2〜3社から相見積もりを取って比較検討しましょう。

繁忙期を避ける

需要が多い12月〜3月の年度末は割高になりがち。新年度以降の初夏や秋口がおすすめです。

自治体の補助金を活用する

空き家や老朽化した家屋の解体に、自治体の補助金が使える場合があります。要件や申請期限に注意しましょう。

相見積もりを推奨!

70坪の家の解体費用相場は構造によって異なり、木造で約140万円以上、RC造で約280万円以上が目安となります。地域性や現場の状況で高額になることもあるため、費用を抑えるポイントを押さえておきましょう。

解体工事料金は正直高いと思いますが、出来ることで少しでも安くすれば無駄な費用を減らすことに役立ちますから、割高すぎる料金を払わないように注意してください。

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解体工事の見積りには「建物の構造」「延床面積」「道路の広さ」など数十個の情報が必要なので、電話で依頼するのが大変なのを知っていますか?

家の図面や周囲と地図など見ながら会話するのは意外に大変です…

とはいえ、さすがに今はスマホから簡単に見積りが取れるようになりました。

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